沈没船の船会社「清海鎮海運」による横領・背任や脱税事件で、検察当局は、会社の実質的オーナーで最近死亡が確認された兪炳彦(ユ・ビョンオン)氏の長男の身柄を拘束して調べを進める一方、経営に深く関わり、アメリカで所在が不明となっている次男の行方を追っています。
セウォル号の沈没事故では、「清海鎮海運」の実質的オーナー、兪炳彦氏の一家が関連会社と合わせて2400億ウォン、およそ240億円を横領し、兪炳彦氏とともに長男の兪大均(ユ・テギュン)容疑者、次男のユ・ヒョクキ容疑者らを横領や脱税などの疑いで指名手配していました。
このうち、およそ1290億ウォンを横領したと見られる父親の兪炳彦氏は、逃亡中変死しているのが見つかり、100億ウォンを横領したとみられる長男については、25日に身柄を拘束して厳しく取り調べています。
また、会社の経営に深く関わっていた次男については、560億ウォンを横領した疑いが持たれていますが、アメリカでの所在が分からず、現在、国際手配されていて、兪炳彦氏一家の横領事件の全容を解明するためには、次男の逮捕が欠かせなくなっています。
一方、フランスで逮捕された次女については、犯罪人引渡しと関連した裁判が進められていて、実際に韓国側に引渡されるまでにはなお時間がかかる見通しとなっています。