南北関係を改善する必要があるとして、北韓は、14日、韓国に対して、北韓政策の転換を求めてきました。
これは、北韓の対韓国窓口機関、祖国平和統一委員会が14日に声明を発表して、明らかにしたものです。
このなかで、北韓は、「祖国統一に対するわが民族の切なる要求が一層強く噴出する光復節を契機に、南北関係に転換局面を開こうとする我々の意志は確固不動だ」として、「南北間の敵対行為を中止し、和解と団結、統一を妨げる障壁を取り除くため現実的な対策を立てていかなければならない」としています。
そのうえで、声明は、韓国に対して、韓米合同軍事演習を中断すること、在韓米軍を撤退させること、2010年の韓国海軍哨戒艦撃沈事件を受けて韓国政府が取っている北韓制裁「5.24措置」を撤回することに加え、2000年の南北共同宣言などこれまでの南北合意を履行することを求めています。
祖国平和統一委員会の声明は、北韓が南北関係に関する立場を表明する場合に用いる高いレベルのもので、今回の発表は、去年3月に韓米合同軍事演習を非難して以来、1年5か月ぶりです。
これについて、韓国では、ローマ法王の韓国訪問に合わせて、南北関係に対する前向きな姿勢を示す意図とも受け止められています。