韓国を訪れているフランシスコ・ローマ法王は、16日午前、ソウル中心部の光化門広場で、18世紀から19世紀にかけて殉教した韓国人のカトリック教徒124人を、「聖人」に次ぐ「福者」として認定する「列福式」を執り行いました。
ローマ法王が殉教者の国を自ら訪れて、「列福式」のミサを執り行うのは異例のことです。ミサが行われたソウル中心部の光化門広場周辺は、前日の15日午後から車が通行禁止となり、16日は未明から全国各地から信者が詰め掛け、およそ100万人が集まりました。
ミサは午前10時からおよそ2時間にわたって行われましたが、フランシスコ法王はミサに先立って行われたパレードの際、並んで待っていたセウォル号の遺族400人の前で車を停め、短くお祈りをするとともに遺族の手を取って慰めました。
そしてフランシスコ法王は、「韓国の教会は殉教者たちの犠牲によって、ここまで成長しました。殉教者たちの遺産は、この国と世界の平和のために、真の人間の価値を守るために貢献するでしょう」と述べました。ミサの模様はテレビとラジオで生中継されました。
フランシスコ法王は、16日午後、忠清(チュンチョン)北道にある障害者施設を訪れ、障害者や、そこで働いている修道者たちと会います。