韓国のタバコ価格は世界で最も安く、喫煙率がOECD＝経済協力開発機構加盟国の中で2番目に高いことなどから、韓国政府は、タバコ価格を大幅に引き上げる必要があるとして、年内にも引き上げ幅を決める見通しとなりました。
これは、 文亨杓（ムン・ヒョンピョ）保健福祉部長官が24日朝放送予定のKBSテレビ番組の中で述べたものです。
この中で、文長官は、タバコ価格が安いことが喫煙率の高い理由になっていると指摘し、「高い喫煙率を下げるため、タバコ価格を大幅に引き上げる必要があり、年内にもその幅を決めたい」と語りました。
また、文長官は、タバコ価格の引き上げに必要な法律の改正に向けて、関係部署との協議を進めるほか、公開ヒアリングの場も設けるとしています。
一方、文長官は、韓国のアルコール中毒患者がおよそ155万人に上っているとして、飲酒による被害を金額に換算すると24兆ウォン、2兆4000億円にも上るとして、健康促進負担金などを賦課する方法でお酒の価格を引き上げ、アルコール中毒者の治療などに当てる考えを示しました。
これについて、喫煙者などからは、税収確保のため政府が増税の代わりにタバコ価格の引き上げを進めているとして反発する声があがっています。