北韓の朝鮮労働党のカン・ソクジュ書記が、近くヨーロッパ各国を歴訪するもようで、アメリカや日本との間の接触が行われるか注目されます。
韓国政府の複数の消息筋が明らかにしたところによりますと、金正恩第１書記を除けば、労働党で5番目の地位にいるカン・ソクジュ書記は、今週後半から、ドイツ、ベルギー、スイス、イタリアを次々に訪問するということで、党幹部としての訪問になるということです。
北韓では、今月末にリ・スヨン外相がニューヨークで開かれる国連総会に15年ぶりに出席することになっており、北韓が外交的な孤立から抜け出すために全方位的な動きを見せているとする分析も出ています。
また、このほどアメリカ政府当局者が極秘裡に平壌を訪問したことや、カン書記のスイス訪問の際に日本の内閣官房の拉致問題対策本部長もセミナー出席のためスイスを訪れることになっていることから、カン書記がヨーロッパ訪問中にアメリカや日本の高官と接触する可能性も出ています。
カン書記は、1994年の米朝ジュネーブ合意の際、実質的に主要な役割を果たしたとされています。