北韓では、国会に当たる最高人民会議が25日午後、平壌（ピョンヤン）で開かれています。
北韓の最高人民会議は、形式的には北韓最高の立法機関で、法律の制定と改正、内外政策の基本原則の策定、国防委員会の委員の選挙などを行っています。
通常は年に1度、春に開かれますが、重要な政策を発表する場合や政府組織の人事が必要な場合には、9月にもう一度開くこともあり、ことしに入って2度目となる今回の最高人民会議では、国防委員会の人事を行う可能性があるものとみられています。
また今回の会議では、工場や農場などの自主経営制度を強化する新しい経済改革が示される可能性があります。
北韓に詳しい専門家は、具体的な経済改革措置は打ち出されないものの、現在積極的に進めている自主経営体制を強化するなどの方向性が示されるものとみられ、北韓での市場経済の拡大のスピードが読み取れるとしています。
またもっとも注目されるのが、20日あまりも公の場に姿を現さなかった金正恩（キム･ジョンウン）第1書記が会議に出席するかどうかです。最近、足を引きずっている姿が見られるなど、健康に異常が生じたという説が出ており、この会議への出席に関心が集まっています。