韓国の市民団体が北韓の体制を批判するビラを飛ばそうとしていることについて、韓国政府が「国民を守るために、警察が措置を取ることは可能」とする立場を示唆しました。
韓国政府の当局者が21日、記者とのインタビューで述べたものです。
これは、市民団体のビラ散布を政府が阻止することができるという立場を示唆するもので、注目が集まっています。
この当局者は、「法的な根拠なしにビラの散布を規制することはできないというのが韓国政府の基本的な立場だ。ただ、安全に関する問題は、警察が法律にもとづいて独自の判断で措置を取っている」と話しました。
続いて、「北韓が今月10日ビラに向けて砲撃を行なったことも、警察の判断の根拠となるだろう」と付け加えました。
しかし北韓の体制を批判するビラの散布を政府が阻止するための法律の制定を考えているかという質問については、「いまのところ、ない」と答えました。
韓国では、市民団体が25日に、京畿（キョンギ）道坡州（パジュ）市の休戦ライン付近で北韓の体制を批判するビラ10万枚を飛ばす計画を発表していて、北韓は、ビラを散布する場合、照準射撃など物理的な攻撃に出ると威嚇しています。