中国が主導して創設を目指す新たな国際機関、AIIB=アジアインフラ投資銀行について、中国を訪れている崔炅煥(チェ・ギョンファン)経済副総理兼企画財政部長官は22日、条件が変われば、加盟することも可能との考えを示しました。
これは、崔炅煥経済副総理が北京で開かれたAPEC=アジア太平洋経済協力会議の財務相会議に出席して述べたものです。
このなかで、崔炅煥副総理は、「支配構造などをめぐって意見の隔たりがあり、中国側と協議を続けている。この問題さえ解決されれば、加盟しない理由はない」としています。
崔副総理は、そのうえで、「中国が示した支配構造は、国際金融機構に求められる合理性や公平性など普遍的な基準を満たしていない」と指摘しました。
AIIBの支配構造について、中国は、各加盟国がGDP=国内総生産に応じて出資し、その比率にもとづいて議決権を行使する案を提示しています。
この場合、中国は50%以上の議決権を確保することになり、韓国とオーストラリアは、参加国の意見がバランスよく反映される仕組みが必要だとして反対し、銀行設立に関する了解覚書に署名していない状態です。
中国は、韓国に対し、いつでも参加に向けた門戸は開かれているとしていて、韓国が加盟するかどうかは、支配構造などをめぐる中国との今後の協議の結果によって決まるものとみられています。