韓国が30日に開くことを提案していた南北高官級協議は、北韓の反発で事実上開催が困難となりました。
韓国政府は28日、南北高官級協議についてはっきりした態度を示すよう求める書信を送りましたが、北韓の国防委員会は29日に大統領府青瓦台の国家安保室宛に通知文を送り、韓国政府は、中止させる法的根拠がないとして、市民団体が北韓の体制を批判するビラの散布を傍観していると指摘し、これは高官級協議を霧散させるための動きにほかならないと主張しました。
そのうえで、韓国政府は、高官級協議を開くか、ビラ散布を中止させるかのいずれかを選択しなければならないとしました。
これについて、韓国統一部の報道官は29日、ビラ散布を理由に高官級協議に応じないのは無理があるとして、北韓が本当に関係改善を望んでいるのか、その真意を疑わざるを得ないとしたうえで、韓国政府は対話を通じて懸案を解決していくという立場だが、そのために不当な要求を受け入れることはできないとしました。