北韓は、風船を使った韓国から北韓への空中ビラまきを、南北関係改善のため韓国政府が無条件に止めさせるべきだとする主張を重ねて強調しました。
韓国政府が先月30日の開催を求めていた南北高官級協議は、北韓の体制を非難する保守系団体の風船を使った北韓へのビラまきに対する韓国側の対応に北韓が反発を強めて開かれませんでした。
こうしたなか北韓の労働党機関紙「労働新聞」は、1日付けの論評で、「破局に向かっている南北関係を改善するには、何よりも韓国当局が、民間団体の風船ビラまきを無条件に阻止しなければならない」と強調しました。
この論評は、京畿道(キョンギド)抱川市(ポチョンシ)の休戦ライン付近で、31日深夜、脱北者団体が北韓体制を批判するビラ100万枚あまりを風船に乗せて、北韓に向けて飛ばした翌日に出されたものです。
南北相互による誹謗中傷などの心理作戦の中止については、南北が今年2月の高官級協議で合意していますが、韓国政府は、民間団体の自主的な行為を政府が阻止することはできないという立場を取っています。