人権問題を話し合う国連総会第3委員会が、北韓の人権侵害について、国際刑事裁判所への付託を検討するよう安全保障理事会に促す決議を採択したことに対して、北韓が強く反発し、戦争を抑止するための武力を強化すると威嚇しました。
朝鮮中央通信が伝えたところによりますと、北韓外務省の報道官は20日、声明を発表し、「人民大衆中心の社会主義制度を転覆しようとするアメリカが主導した今回の決議の強引な可決を全面的に排撃する」と述べたということです。
また声明では、「アメリカの我々に対する敵対行為が、我々の新たな核実験をこれ以上自制できなくしている。アメリカの武力干渉や侵攻を策略する動きに対応するため、我々は戦争抑止力を限りなく強化するだろう」と威嚇しています。
また北韓が人権分野で国際社会への協力の意志を示したにもかかわらず、アメリカなどが拒否したとして、「アメリカが人権についての攻勢を本格化したのは、武力干渉の名分をつくるためだ」と主張しました。
国連総会第3委員会は18日、北韓の人権侵害について国際刑事裁判所への付託を検討するよう安全保障理事会に促す決議案を賛成111、反対19、棄権55で可決しています。