韓国で難民の地位を申請する人が大幅に増えており、1月からの申請者の数が初めて2000人を超えました。
法務部が28日にまとめたところによりますと、今年1月から10月までの10か月間、韓国で難民の地位を申請した人は2176人で、1994年に統計を取り始めて以来、初めて年間で2000人を超えました。
去年7月に難民法が制定・実施されたことが、申請の増加につながったものとみられています。
難民法は、難民の地位を申請した人の権利の保障や処遇の改善などについて定めたもので、韓国は、国連難民条約に加入したアジアの国としては最初に難民法を制定し、実施しています。
韓国で難民の地位を申請した人は、2010年の423人から2012年には1143人に増え、去年は難民法の実施に伴って1574人に大幅に増えています。
今年の難民申請者の出身国をみますと、エジプトが416人で最も多く、パキスタン、中国、ナイジェリア、シリアなどの順となっています。
しかし、難民申請者が急増したため審査が滞り、現在、1次審査を待っている人は1900人余りとなっています。難民審査には、平均で1年ほどかかるということです。
今年、難民の地位が認められた人は61人、人道的滞在を許可された人は491人、不認定は1400人となっています。