北韓が、これまで知られていた3回の核実験以外に、2010年5月にも地下核実験を行なっていたという主張が中国の大学研究チームの分析によって新たに出され、注目を集めています。
中国科学技術大学の研究チームが微震観測方式によって分析した結果を、3日、明らかにしたところによりますと、北韓が2010年5月12日午前9時過ぎに2.9トン規模の地下核実験を行なっていたということです。
朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は2010年5月12日、「科学者たちが金日成主席の生誕記念日の15日の太陽節を前に、核融合を成功させ、誇らしい成果を成し遂げた。核融合の成功は、飛躍的に発展している北韓の先端科学技術を誇示するものだ」と報じています。
ソウル大学の教授は、「2.9トンの核実験は、爆発力としては小規模だが、北韓が核融合によって中性子の生成に成功したなら、核兵器の小型化、軽量化に向けた第一歩を踏み出したことになり、脅威といえる」と話しています。
中国の研究チームの主張が事実なら、北韓の核兵器の小型化、軽量化技術のレベルは、韓国やアメリカが評価しているよりはるかに進展していることになります。
北韓はこれまで、2006年10月、2009年5月、2013年2月の3回にわたって核実験を行なっていて、その後、「爆発力が大きく、小型化、軽量化された原子爆弾の実験に成功した」と明らかにしています。