ことし7月から9月までの第3四半期の実質GNI=国民総所得の成長率が、0.3%と、2年6か月間でもっとも低くなっていることがわかりました。
GNIはGDP=国内総生産に海外からの所得を加えたもので、韓国の国民の購買力を示す指標です。
韓国銀行によりますと、ことし第3四半期の実質GNIは、前の四半期に比べて0.3%の増加にとどまり、おととしの第1四半期以来もっとも低くなっているということです。
これについて韓国銀行の関係者は、前の四半期に比べて輸出価格より輸入価格が上がったことが実質GNIの成長率を鈍らせたと話しています。
また実質GNIは、前の年の同じ四半期に比べて、2.9%の増加にとどまったのに対して、実質GDPは同じ期間に3.2%増加し、2011年第4四半期以来初めて、実質GDPの成長率が実質GNIの成長率を上回りました。
専門家は、所得に関する指標の成長率が、生産に関する指標の成長率を下回るのは、国民の購買力が下がることを意味するため、内需の景気が低迷する兆しととらえられると説明しています。