今年4月の旅客船沈没事故の犠牲者の遺族が4日、東京で、福島第一原発事故やJR福知山線の脱線事故などの関係者と会い、意見を交わしました。
日本を訪れたのは、旅客船セウォル号の事故で息子を亡くした遺族ら6人で、日本で起きた大きな事故や自然災害の遺族や関係者と意見交換するために、3日から日本を訪問しています。
3日は、1985年に御巣鷹の尾根に墜落した機体の一部などが展示されている日本航空の安全啓発センターを見学しました。
4日は、福島第一原発事故やJR福知山線の脱線事故などの関係者と会い、事故に対する政府や国会の対応、支援団体の活動などについて、意見交換しました。
面談で、双方は、生命よりお金を重視する考え方が事故の原因になっているとの認識で一致し、今後、事故原因の解明や事故の防止に向けて協力し合っていくことになりました。
遺族らは7日まで日本に滞在し、2005年に兵庫県で起きたJR福知山線の脱線事故現場なども訪れることにしています。
セウォル号は今年4月に、珍島(チンド)沖で沈没し、295人が死亡し、9人が行方不明のままとなっています。