北韓の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の暗殺を題材にしたコメディー映画「ザ・インタビュー」を、北韓の一部住民が鑑賞したと東京新聞が30日に報じました。
韓国の北韓向け短波ラジオ「自由北韓放送」のキム・ソンミン代表によりますと、韓国の通信サービスを中国経由で利用できる携帯電話を持つ北韓の住民が、韓国に住む脱北者の情報をもとにインターネット上で映画を観賞しているということで、この映画は制作会社のソニーピクチャーズがインターネットに動画を公開してわずか2日後に北韓に流入したということです。
映画を見た北韓の住民は「金正恩をおとしめていることに拒否感を感じる。(金第一書記は)偉大だと教育されてきたわれわれは侮辱と受け取る」と指摘する一方で、「外国人記者が金正恩に『なぜ住民に食料を与えないのか』と質問する場面では胸が締めつけられた。誰かが絶対に言わなければならないことだ」と話したと東京新聞は伝えました。
自由北韓放送によりますと、北韓の国家安全保衛部と人民保安部は25日、緊急会議を開き、どんなことがあっても、映画が国内に入ってくることがないよう取り締まりを徹底させる指示を出したということです。