子どもや認知症の患者などが行方不明になることを防ぐために導入された、警察庁の指紋登録システムで身元が確認された人は、去年1年間で、36人に上ったことがわかりました。
警察庁によりますと、去年1年間で、警察庁の「失踪児童等のプロファイリング・システム」で身元が確認され、家族の元に戻った人は36人でした。
「失踪児童等のプロファイリング・システム」は、警察庁が行方不明者の帰宅を助ける目的で2012年に導入したもので、自分の意思を伝えることが困難な子どもや知的障害者、認知症の患者の指紋や顔写真など身元を確認できる情報と、保護者の連絡先を無料で登録できる制度で、去年末までの登録者の数は227万2900人に上っています。
これについて警察庁の関係者は、「指紋情報は、住民登録の際にも登録されるが、犯罪捜査の目的以外には使うことができないので、すでに住民登録を済ませている人でも、このシステムを利用するためには追加の登録が必要だ」と説明しています。