アメリカ国務省の報道官は8日、アメリカの歴史学者19人が日本政府の歴史修正主義を批判する声明を発表したことと関連して、「学術の自由を支持する」との立場を示しました。
報道官は、「アメリカ政府は歴史問題は和解を促進する方向で接近することを強調している」としたうえで、「民主主義の土台になっている学術の自由を支持する」としました。
アメリカ政府のこうした見解は、 日本政府の歴史修正主義を批判する歴史学者らの動きを事実上支持したものと受け止められています。
安倍晋三首相は先月29日の衆院予算委員会で、アメリカの公立高校で旧日本軍が慰安婦の募集に関与し、南京事件で40万人が虐殺されたなどと記述した教科書が使われていることについて、「訂正すべき点を国際社会に向かってしてこなかった結果だ」と述べ、問題となった教科書の出版社や歴史学者らの批判を呼び起こしました。