北韓当局にこのほど抑留されたとみられる韓国系カナダ人のイム・ヒョンス牧師について、おととし暮れに反逆罪で処刑された金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の義理の叔父、張成沢(チャン・ソンテク)氏と関連があるとする見方が出ています。
トロントの韓国系プロテスタント教会に所属するイム・ヒョンス牧師(60)は、北韓で麺類の材料となる穀物を育て製粉所で製粉するまでのフード・プロジェクト活動に参加していました。
イム・ヒョンス牧師は、ことし1月、中国から北韓に入りましたが、その後、連絡が取れなくなり、このほど北韓側からカナダ政府に対して牧師を拘束したという情報が寄せられたということです。
これについてカナダ最大の日刊全国紙の「グローブ・アンド・メール」は、6日、「このフード・プロジェクトの一部は、張成沢氏とスタッフ経由でつながりがあったようだ」と伝え、イム・ヒョンス牧師が北韓で人道的事業を行う過程で、張成沢氏の人脈と緊密な関係を維持してきた可能性があると指摘しています。