海外で働いている北韓の労働者の人権問題が、国連人権理事会で取り上げられました。
韓国の北韓人権団体「NKウォッチ」は現地時間の16日、ジュネーブで開かれた第28回国連人権理事会の「NGO=非政府組織の発言」の中で、北韓が外貨稼ぎのためにロシアにおよそ2000人の労働者を派遣し、奴隷のように酷使していると明らかにし、国際社会の関心を呼びかけました。
別の人権団体の国連ウォッチも、北韓が海外に労働者を派遣し、休まずに働かせるなど、人権侵害が深刻になっていると主張しました。
これについて国連のマルズキ・ダルスマン北韓人権問題担当特別報告官は、会議の末尾の挨拶で、「NGOの指摘に感謝する。北韓が海外に派遣した労働者の人権問題は、国連の枠内で議論される必要がある」と述べました。
このあと、NKウォッチは、別の会議場で北韓の人権状況を取り上げた映画「冬の蝶」を上映し、この映画を手がけた脱北者出身のキム・ギュミン監督とのインタビューを通じて北韓の人権状況を国際社会に知らせました。
NKウォッチは、「北韓の海外労働者の人権問題に関する請願書を、国連の特別報告官に提出した」と話しています。