アメリカの終末高高度防衛ミサイル「サード(THAAD)」の韓半島への配備をめぐって、中国外交部の洪磊(こうらい)報道官は17日、「韓国とアメリカが慎重に決定することを希望する」と述べ、一貫して反対する姿勢を強調しました。
サードの韓半島への配備をめぐっては、大統領府青瓦台の報道官が11日、「アメリカからの要請がなかったので協議もなく、決まったものもない」と述べ、慎重な姿勢を示していました。
しかし、16日にソウルで行われた韓国と中国の外務次官補会談で中国側が深い憂慮を表明し、これに対して韓国国防部は17日、「韓国の国防安保政策に影響力を行使しようとしてはならない」として不快感を示しました。
これを受けて、中国外交部の洪磊報道官は、17日の定例会見で、「韓国とアメリカが慎重に決定することを希望する。自国の安全をはかるためには、周囲の国がもつ安全に対する憂慮と地域の平和安定をも考慮しなければならない」と述べ、サードの韓半島への配備に一貫して反対する姿勢を強調しました。
これとは別に、中国の政治専門家は17日、現地メディアに対して、「サードは、防御用であると同時に、攻撃用でもある」として強い警戒感を示しました。