北韓が、中国が主導して創設を目指す国際金融機関、AIIB=アジアインフラ投資銀行への参加を表明したものの、中国に拒否されたもようです。
これは、アメリカの政府系放送、自由アジア放送が31日、イギリスのメディア、エマージングマーケットの報道を引用して伝えたものです。
それによりますと、北韓は2月に特使を派遣し、AIIB臨時事務局の事務局長にAIIBへの参加を表明しましたが、中国側が拒否したということです。
自由アジア放送は、「北韓の金融・経済体制が国際機関に参加できる水準に達していないため拒否されたもので、北韓は中国の拒否に衝撃を受けた」と伝えました。
これに関連し、アメリカのアメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)の関係者は、「アメリカなど欧米の国々がAIIBの透明性を疑問視しているなか、中国が北韓の参加を認めることはできなかっただろう」と分析しています。
一方、これまでに中国にAIIB参加申請書を提出した国は韓国を含めて44か国で、世界経済の主要国のうち、アメリカ、日本、カナダは参加を表明していません。
日本の参加をめぐっては、イギリスのフィナンシャル・タイムズが30日、木寺昌人中国駐在日本大使が、日本は6月にも参加するとの見通しを示したと伝えています。