北韓による武力挑発や開城工業団地の労働規定の改定問題などで南北間で緊張が高まっているなか、今週は、北韓の最高人民会議の開催や北韓関係者の韓国訪問などが予定されていて、南北関係にどのような影響を与えるのか注目されます。
まず、9日には、金正恩(キム・ジョンウン)第一書記が出席するものとみられる、北韓最高の主権機関で国会に当たる、最高人民会議第13期の第3回会議が開催されます。
今年の最高人民会議では、日本からの独立と南北分断から70年、さらに、北韓の労働党創建70周年を迎え、政治的に意味のあるメッセージが発信される可能性があるものとみられています。
翌日の10日は、労働規定の改定などをめぐり、南北の対立が激化している開城工業団地で、北韓の労働者に対する3月分の給料の支払いが始まる日で、現場でトラブルが生じる可能性もあり、南北間の緊張がさらに高まるおそれが出ています。
北韓が今月1日から、韓国東の海、東海で航行禁止海域を設定しているほか、ノドン・ミサイルを搭載した移動式発射台の動きが探知されていて、近くミサイルを発射する可能性があることも、韓半島の緊張を高めています。
こうしたなか、11日には、ことし7月に光州(クァンジュ)で開催される夏のユニバーシアード大会に向けた「代表団長事前会議」に出席するため、北韓の代表団が韓国入りすることになっていて、南北関係に与える影響が注目されています。