北韓の金正恩（キム・ジョンウン）第1書記が、自分と異なる意見を述べたなどとして、見せしめのために高官15人を処刑したとの見方が示されました。
これは、韓国の情報機関、国家情報院が29日、国会で開かれた情報委員会の全体会議で報告したものです。
それによりますと、北韓では、今年に入ってからの4か月間に15人の高官が処刑されていて、このうち、次官級のイム・オプソン氏は山林緑化政策に不満を示したという理由で1月に処刑されたということです。
また、同じく次官級の国家計画委員会副委員長は、韓国半島北西部を流れる大同江（テドンガン）付近に建設中の「科学技術殿堂」の屋根の形をめぐって、当初のドーム形の設計を花の形に変えるよう金第1書記に指示され、施工が難しく、工期も延びるという意見を述べたところ、処刑されたということです。
国家情報院では、金正恩第1書記は、自分と異なる意見を権威に対する挑戦と見なし、見せしめのために公開処刑する統治スタイルを取っていると分析しています。
金第1書記が処刑した高官は2012年に17人、2013年に10人、去年は41人とされています。