今年に入ってから、ウォンの対ドル相場が、世界の主要国の通貨のうち3番目に速いスピードで上昇したことがわかりました。
韓国銀行が30日にまとめたところによりますと、今年に入ってから今月29日まで、ドルに対するウォンの相場は、年初めに比べて2.8%上昇し、上昇率は、主要32か国の通貨のうち、台湾ドルの3.9%、スイス・フランの3.5%に続いて3番目に高くなっています。
同じ期間、円の対ドル相場は、1ドル=119ウォン46銭から、118ウォン85銭となり、0.5%の上昇となっています。
ウォンの対ドル相場の上昇率は円の5倍で、28日午後3時時点のウォンの対円相場は100円=898.56ウォンと、およそ7年2か月ぶりに900ウォンを割り込むウォン高円安となっています。
今年に入ってから、アメリカの利上げを控えてドルが上昇し、多くの国の通貨がドルに対して安くなっているなかで、ウォン相場が大幅に上昇しているのは、日本政府による量的緩和策で円安が進み、韓国経済への影響が大きいとみられていることや、韓国の経常収支の黒字が続いていること、韓国株式市場に海外からの資金が流れ込んでいることなどが背景にあるものとみられています。