修学旅行中の高校生ら304人の死者・行方不明者を出した旅客船セウォル号沈没事故の遺族と市民団体は、4日、「事故から1年を迎えた追悼集会で、警察の公権力乱用による人権侵害が発生した」として、国連人権理事会の特別報告官に緊急請願書を提出しました。
遺族らは、事故から1年となる16日から3回、真相究明などを求める大規模な集会をソウル中心部で開き、これに対して警察は「道路の不法占拠と公務執行妨害」で、遺族20人を含む100人以上を連行しています。
請願書のなかで、遺族らは、「鎮圧の課程で多くのけが人が発生したほか、過剰な車両の壁の設置で移動権を制限された」として、過度な公権力の投入で、不必要な葛藤が生じたと指摘しています。
また、「1年が経過した今なお、真相究明が進んでおらず、遺族らの権利を侵害している」と強調しました。
これに対して、警察庁は、「最小限の公権力を使用したに過ぎない」として否定しています。