去年に続いてことしも中国向けの輸出が振るわず、韓国経済の成長や回復の足かせになる可能性があるとの見方が出ています。
韓国の国際金融センターが6日、まとめた報告書によりますと、ことし1月から3月期の韓国の中国向けの輸出の伸び率は、前の年の同じ期間に比べてマイナス8.2%と、全体の輸出の伸び率のマイナス2.9%を大きく下回りました。
全体の貿易黒字に対し中国向けの貿易黒字は、2012年には2.89倍ありましたが、その後下落を続け、ことし1月から3月期には15年間でもっとも低い54%となっています。
また中国の輸入市場での韓国のシェアは、2013年に9.4%で1位になって以来、首位を維持していますが、食品、化粧品、自動車などの特定の品目を除くと、シェアは年々減っています。
これについて国際金融センターは、中国の需要の鈍化や、韓国の加工貿易中心の構造的なもろさ、中国製品の競争力の向上などが背景にあると分析しています。
そして中国向けの輸出の減少は、韓国の経済回復や成長の足かせになる可能性があるため、貿易構造の改善や韓国の内需市場の育成など、対応策を講じる必要があると指摘しています。