2012年の大統領選挙の際、軍の「サイバー司令部」の要員らに、野党候補を批判するコメントをネット上に書き込むよう指示したとして、政治関与罪などの罪で起訴されたサイバー司令部の前心理戦団長に対して、ソウル東部地方裁判所は15日、懲役2年の実刑判決を言い渡しました。
前心理戦団長のイ・テハ被告は、2012年の大統領選挙の際、軍の「サイバー司令部」の要員およそ120人に対して、野党候補に不利な内容をネット上に書き込むよう指示するなど選挙に介入し、軍の政治への介入を禁じた憲法第5条に違反した罪で起訴されました。
イ・テハ被告の指示を受けて、当事、サイバー心理戦団の要員らは、インターネットにおよそ78万7200件もの書き込みをしたことが確認されています。
判決で、ソウル東部地方裁判所は、心理戦団の書き込みは軍の政治関与を禁じた憲法に違反すると判断して、イ・テハ被告に対して懲役2年の実刑判決を言い渡しました。
これに先立ってソウル高等裁判所は今年2月、同じく2012年の大統領選挙への介入を指示したとして公職選挙法違反などの罪に問われ1審で執行猶予を言い渡されていた国家情報院の元世勲(ウォン・セフン)元院長に対して、懲役3年の実刑判決を言い渡しています。