中国と香港で、マーズ=中東呼吸器症候群(MERS)に感染した韓国人男性と密接に接触し、追跡調査を受けている人が95名になりました。
この韓国人男性は、韓国で3人目の感染患者の息子で、入院中の父親を見舞って先月16日に病室を訪れて4時間ほど滞在しましたが、韓国の保健当局はこうした事実を把握できず、男性は26日に出張で香港を経由し、中国へ入国しました。
中国当局は、この韓国人男性と密接に接触した77名を追跡調査しており、このうち、64名を隔離しましたが、残りの13名の行方がわからないため、行方を追っています。
さらに、香港当局も飛行機の中で、この韓国人男性の周りに座っていた18名を隔離し、観察を続けています。
今のところ、隔離した人の中で、症状が現れた人はいません。
一方、中国の新華社通信は、今月1日、この韓国人男性の症状が悪化していると報じました。
韓国人男性は、先月28日、広東省の病院に入院し、治療を受けて容態が徐々に回復していましたが、31日から再び高熱を出し、症状が悪化しているということです。