アメリカの国務省は、２５日、去年２月に公表された「北韓における人権に関する国連調査委員会（COI）」の最終報告書を反映した「2014国家別人権報告書」を発表し、北韓の人権状況が世界最悪だと評価しました。
報告書は、ＣＯＩの報告書を引き合いに出し、「ＣＯＩは、北韓で政府と機関、官吏などにより、体系的かつ広範囲で総体的な人権侵害が続いていて、このような人権侵害が多い場合、反人道的犯罪にあたると結論づけている」としています。
これはオバマ政権が発足して以来、北韓の人権状況に関する最も否定的な評価とされています。
また、報告書は、北韓当局が子どもたちが見ている中で住民を公開処刑したり、張成沢（チャン・ソンテク）元国防委員会副委員長が逮捕されてからわずか４日で公開処刑されたことも紹介しています。
報告書は、このような公開処刑が金正恩第１書記の権力強化と無縁ではないと分析しながら、北韓当局が住民の暮らしを厳しく統治していて、裁判部が公正な裁判が出来ない状況だと指摘しています。