景気の流れを示す主な指標の一つである産業生産が、輸出不振の影響で3か月連続で下落しました。
統計庁が30日発表した韓国の先月の産業活動動向によりますと、5月の全体の産業生産は、前の月に比べて0.6%減少しました。
ことし3月から3か月連続の減少で、減少幅は前の月に比べて大きくなっています。
輸出の不振で自動車と半導体を中心に生産が減少し、鉱工業生産が1.3%減少したことが影響したものとみられます。
一方、建設受注は、不動産景気活性化対策に支えられ、1年前に比べて84.5%も増えました。
消費指標である小売販売は、家電製品など耐久消費財の販売が減少する一方で、車の燃料など非耐久財の販売が増え、前の月とほぼ同じでした。
政府は、「輸出不振で製造業の生産が減ったのが産業生産減少の主な原因」としたうえで、マーズ=中東呼吸器症候群の影響が本格化した今月の産業活動指標は、さらに悪化すると予測しています。
韓国銀行が30日に発表したところによりますと、6月の製造業の景況判断指数(BSI)は66で、リーマン・ショック後の2009年3月以来、6年3か月ぶりの低水準となっています。