北韓が2000年から14年間、公開処刑した住民が、合わせて1400人近くに上ることが政府系シンクタンクの調査でわかりました。
統一研究院が1日、発行した「2015 北韓人権白書」によりますと、北韓が2000年から去年までの14年間、公開処刑した住民は、合わせて1382人だということです。
これは、2008年から2014年までの7年間、毎年200人から250人の脱北者を対象に調査を行ってわかったものです。
公開処刑された人の数は、2008年に161人、2009年に160人、2010年に106人、2011年に131人、2012年に21人、2013年82人、2014年5人でした。
最近では韓国で制作された映画やドラマなどの映像の視聴や流布、麻薬の密輸、密売などの行為に対する死刑の執行が目立っているということです。
統一研究院は、「この数字は脱北者が直接目撃したり、ほかの人から聞いたりした話にもとづくもので、実際はこれより多くも、少なくもあり得る。去年の処刑者数は、時期的に近く、調査対象者の数が少なかったため、低くなっているが、調査を続ければ今後増える可能性もある」と説明しています。
統一研究院は1996年から毎年、韓国語と英語の北韓人権白書を発行しています。
一方、北韓は去年1月に国連人権理事会に提出した報告書で、死刑は例外的な場合にだけ執行されるとしていました。