韓国銀行は9日、ことしの経済成長率の見通しを、4月に示した3.1%から2.8%に下方修正しました。
韓国銀行の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁は、下方修正の背景について、「輸出が振るわないなか、マーズ=中東呼吸器症候群の感染拡大や干ばつなどの影響で、4月から6月までの第2四半期の成長率が予想を大きく下回ると推定されるため」と説明しました。
2.8%は、政府が今年の成長率として見込んでいる3.1%に比べて0.3ポイント低いものです。
また、韓国銀行は、9日の金融通貨委員会で、政策金利を年1.50%で据え置くことを決めました。
韓国銀行は先月、政策金利を過去最低の年1.75%から年1.50%に引き下げていて、利下げの効果をもう少し見守る必要があると判断したものとみられています。
また、韓国でマーズ=中東呼吸器症候群が収束に向かっていることや、さらなる利下げに踏み切った場合、家計負債がさらに膨らむおそれがあることも、金利据え置きの背景としてあげられています。