韓国政府は14日、海洋警察が鬱陵島近海で救助した北韓船員5人のうち、北韓への帰還を希望していた2人だけを板門店で北韓側に引き渡しましたが、これについて、北韓の朝鮮赤十字会中央委員会はこの日、報道官声明を出し、「北韓住民3人の送還を韓国側が不当な口実で拒否した」と強く非難しました。
声明は、3人を送還しないのは反倫理的な犯罪行為だとし、「不当に抑留したわれわれの住民たちを直ちに無条件に送りかえさなければならない」と強調しました。
北韓の朝鮮中央通信も14日、論評を出し、韓国側の行為は主権と公民の人権に対する容認できない侵害であり、北韓に対する重大な挑発だと非難しました。
海洋警察は今月4日、鬱陵島近海で浸水中だった北韓の船1隻から船員5人を救助していて、このうち、3人は韓国への亡命を、2人は北韓に戻ることを希望していたため、韓国政府は2人だけを引き渡しましたが、北韓側は5人全員の送還を求めていました。