韓国の文化財窃盗団が、2012年に長崎県対馬市の神社や寺から盗んだ仏像について、韓国の検察は15日、仏像2体のうち1体を返還する方針を明らかにしました。
この問題は、2012年に韓国の文化財窃盗団4人が、対馬市の神社や寺から 仏像2体を盗んで韓国に搬入し売買しようとして警察に摘発され、翌年の裁判で懲役1年から4年の刑を言い渡されました。
仏像2体は没収され、韓国文化財庁傘下の国立文化財研究所に保管されていました。
仏像2体 のうち「銅造如来立像」について、韓国の検察は15日、「文化財庁の主張と異なり、日本が仏像を不法に取得したという事実は確認されなかった」として、返還する方針を明らかにしました。
ただ、「観世音菩薩坐像」については、韓国南東部にある浮石寺が所有権を主張していて、韓国の裁判所が日本への返還を差し止める仮処分を決定しているため、判断を先送りしたということです。