紙でできた預金通帳を使わない人が増えていることから、金融監督院は2020年から原則として紙の通帳を発行しない方針を決めました。
金融監督院が29日、発表したところによりますと、ことし9月から紙の通帳の発行を段階的に減らしていき、2020年9月以降は、すべての口座を紙の通帳を原則として発行しない「通帳レス」の口座に切り替えるということです。
具体的には、まずことし9月から2年間は、新しい口座を開設する際、紙の通帳を持たないウェブ通帳を選択する預金者に金利の優遇や手数料の割り引きなどを提供します。
続いて2017年9月からは、60歳未満の預金者に対して原則として紙の通帳を発行しないことにし、さらに2020年9月からは、紙の通帳の発行を望む預金者に通帳を発行する費用の一部を負担させることにしているため、紙の通帳は事実上、発行されなくなりそうです。
金融監督院は、「金融取り引きが電算化されて、ほとんどの預金者が紙の通帳を使わないでいるにもかかわらず、毎年、多くの紙の通帳が発行されてムダが生じている」と説明していますが、紙の通帳がなくなる場合、インターネットやATM=現金自動預け払い機などの利用に慣れていない高齢者が不安や不便を感じる恐れがあるため、利用の仕方をわかりやすく説明するとしています。