マレーシアのクアラルンプールで先に開かれた、ASEAN=東南アジア諸国連合の一連の外相会議の際、中国と北韓の外相の個別会談や接触はなかったものとみられ、その背景に注目が集っています。
北韓の朝鮮中央通信は今週5日と6日、マレーシアで北韓のリ・スヨン外相が、ロシア、ミャンマー、モンゴル、インドネシア、ラオスの外相とそれぞれ会談したと伝えました。
しかし中国については触れていないことから、今回、リ・スヨン外相は、中国の王毅外相とは会談していない可能性が高いものとみられます。
ただ朝鮮中央通信は、日本の岸田外相との会談についても報道していません。
中国と北韓は、北韓の核実験や張成澤(チャン・ソンテク)氏の処刑の後、高官級の往来が事実上途絶えており、今回のASEANの一連の会議が、本格的な関係回復のきっかけになるかどうか注目されていました。
こうしたことから、北韓の核問題をめぐって関係国6か国の間で意見の調整がみられない中で、北韓と中国との関係の本格的な回復にはまだ時間がかかるという見方が出ています。