北韓は、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が20日夜招集した、朝鮮労働党の中央軍事委員会の緊急会議での決定に基づいて、韓国時間の21日午後5時半から、前線地帯でいつでも戦闘が可能な警戒態勢の「準戦時状態」に入りました。
北韓国営の朝鮮中央通信は、金正恩第1書記が20日夜、朝鮮労働党で軍を統括する中央軍事委員会の緊急会議を招集したと伝えました。
会議では、「やむをえない場合、一斉に反撃するための作戦計画が承認された」としたうえで、金正恩第1書記が、韓国時間の21日午後5時半に、前線地帯を「準戦時状態」とする命令を出したということです。
「準戦時状態」はいつでも戦闘が可能な警戒態勢で、この態勢に入れば、1993年に韓米の合同軍事演習に対抗して発令されて以来です。
北韓軍は、20日南北の軍事境界線近くの韓国軍の部隊に向けて砲弾などを撃ち込み、これに対し韓国側も報復としてき北韓側を砲撃しました。
さらに北韓は、韓国軍が北韓に向けて行っている宣伝放送を22日夕方までにやめるよう要求し、放送を続ければ、「軍事的行動を開始する」と通告しています。