マーズ=中東呼吸器症候群の影響で、消費が落ち込んだうえ、干ばつなどによる作柄の悪化で農林漁業の生産が大幅に減り、今年4月から6月までの第2四半期の実質GDP=国内総生産は、前の四半期に比べて0.3%の増加にとどまりました。
韓国銀行が3日発表した今年第2四半期の実質GDPは、前の四半期に比べて0.3%の増加で、7月に発表された速報値と同じでした。
成長率は5四半期連続で0%台にとどまっています。
マーズの影響で、衣類などの準耐久消費財やサービスの消費が減り、民間消費は前の四半期に比べて0.2%減少しました。
輸出は、半導体、携帯端末、自動車などが増え、前の四半期に比べて0.3%増加し、今年1月から3月までの第1四半期の成長率、0.1%からやや回復しています。
輸入は、原油と自動車を中心に0.9%増えました。
経済活動では、干ばつなどで農林漁業の生産が前の四半期に比べて12.2%も減ったほか、土木建設、サービス業の卸小売・飲食宿泊業などが振るいませんでした。
一方、今年第2四半期の実質GNI=国民総所得は、前の四半期に比べて0.1%減少しました。GNIが前期比で減少したのは、2010年10月から12月までの第4四半期以来、18四半期ぶりです。
国民所得の減少は、国内企業が海外に投資して得る配当所得が減ったことが背景にあるものとみられます。