ことし3月、駐韓アメリカ大使を刃物で切り付け、殺人未遂と国家保安法違反の罪で起訴された金基宗被告(55)に対し、 ソウル中央地方裁判所は11日、殺人未遂について懲役12年の判決を言い渡しました。
判決の中で、「顔の傷のすぐ下には、動脈が走っていて、被害者が死亡する可能性があった」と殺人未遂を認めました。
しかし「北韓の主張に同調するため」とした国家保安法違反については、「韓米合同軍事演習の中止などを訴えた被告人の主張を、国家の存立を脅かしたとは認められない」として認めませんでした。
これに対し検察は控訴する方針を示しています。
金被告は、ことし3月、ソウル市内で開かれた会合の席で、リッパートアメリカ大使を果物ナイフで切りつけ、検察は、殺人未遂と国家保安法違反で懲役15年を求刑していました。