北韓は、１０日に行われた労働党創建７０周年を祝う軍事パレードを、「人民重視」の最高指導者としての金正恩第１書記というイメージを強調することに活用したと指摘されています。
金正恩第１書記は２５分間の演説の中で、関心が寄せられていた核問題については一切言及しませんでしたが、「人民」という言葉を９０回余り使いました。
韓国統一部の関係者は、金正恩第１書記は演説で核問題には一切言及せず、アメリカに対する非難も原則論的な水準にとどまったが、一方で重ねて人民重視を強調したとして、これは挑発的だというイメージを払拭し、人民重視を強調することで内部の結束を図る狙いがあったと指摘しました。
北韓問題専門家は、金正恩第１書記が韓国に対する非難も控えたとして、これは南北関係を安定的に維持するとの考えが反映されたものだとし、近く当局間の対話が再開される可能性もあるだろうとしています。