5月に発生したマーズ=中東呼吸器症候群の影響で、韓国の旅行業界が被った被害は、最大3兆4000億ウォンに上るとの分析が示されました。
韓国文化観光研究院が先月まとめた「マーズによる観光産業の被害と今後の課題」と題する報告書で明らかになったものです。
それによりますと、ことし6月から9月までの4か月間に韓国を訪れた外国人旅行者は、去年の同じ期間に比べておよそ153万3000人減少し、政府がこの期間の目標として掲げていた581万3000人より211万7000人少なくなっています。
また、韓国人の国内旅行も、同じ期間大幅に減っています。
これによる旅行業界の被害額は、2兆6500億~3兆4000億ウォンに上ると推計されるということです。
韓国文化観光研究院は、「これは、旅行者による消費支出の減少による被害だけを計算したもので、付随的誘発効果まで考えると、マーズが韓国経済に与えた影響はさらに大きくなる」と説明しています。