三星(サムソン)電子は9日、組織再編を発表し、無人走行自動車、電気自動車などに使われる部品と技術の開発を担当する「電装事業チーム」を新設し、自動車の電装部門に参入することを発表しました。
三星は1995年、三星自動車を設立し、自動車事業に進出しましたが、経営が破綻し、結局はルノーに事業を売却して自動車事業から撤退しています。
三星電子は、「あくまでも自動車部品事業で、完成車事業に参入するわけではない」と強調していますが、今回の自動車電装事業進出で名誉回復を果たせるか、関心が集まっています。
三星電子は、まず、ナビゲーションや位置情報サービス、音声通信、インターネット接続などのいわゆる「車載インフォテインメント」と自動走行技術に特化し、今後、系列会社間の協力を強化していくとしています。
三星電子が自動車電装事業への進出を決めたのは、周辺環境を認識し、自ら判断して走行するスマートカーが、世界の情報通信技術業界の新たな成長エンジンとして急浮上していることが背景にあるものとみられています。