韓国の教師で作る全国教職員労働組合は16日、政府が進める中学・高校の歴史教科書の国定化に反対し、時局宣言を発表しました。
全国教職員労働組合は16日、ソウル市鐘路(チョンノ)区の清溪(チョンゲ)広場で記者会見し、歴史教科書の国定化に反対する時局宣言を発表しました。
このなかで、全国教職員労働組合は、「民主主義を破壊し、歴史を歪曲する歴史教科書国定化の方針を撤回せよ。歴史を逆戻りさせ、教育を政権のしもべにし、国民の切迫した声を無視する政権は、まさに独裁政権だ」と批判しました。
この時局宣言には、全国教職員労働組合に所属する教師ら1万6300人あまりが署名しました。
全国教職員労働組合が国定化に反対する時局宣言を発表したのは、10月末に続いて2回目で、前回は、2万1700人あまりが参加しています。
教育部は、1回目の時局宣言の発表について、教育基本法第6条の教育の中立性を守る義務などに違反するものだとして、主導した全国教職員労働組合のピョン・ソンホ委員長など、労働組合の専従者84人を検察に告発したほか、参加したほかの教師については、懲戒処分の権限を持つ市と道の教育監に対し懲戒を求めています。