格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが19日に韓国の格付けを、「Aa3」から「Aa2」に引き上げるなど、世界的な格付け会社が最近、韓国の格付けを相次いで引き上げましたが、格付け会社の格付けを全面的に信頼すべきではないとの指摘が出ています。
こうした指摘は、格付け会社は、過去の資料を判断基準にするしかなく、最近になって家計負債が急速に増えていることや企業の実績が悪化していることなどが十分反映されていないことから出ているものです。
韓国の家計負債はこの1年間に100兆ウォン以上増え、年末までに1200兆ウォンを超える見通しです。
また、造船、海運、鉄鋼、製油などの業種を中心に企業の実績が悪化していて、ことしに入ってから10月までに格付けが下がった企業は45社に上ります。
建国大学のオ・ジョングン教授は、1997年末の通貨危機の際も国の格付けは「AA-」まで上がっていたが、格付けが高いためにウォン高が進み、輸出が減少、企業の実績は悪化し、結局は通貨危機につながったとして、格付けが上がったという理由だけで経済を楽観するのは問題があると指摘しました。