北韓軍は、韓国が再開した北韓向け宣伝放送を北韓住民に聞こえないようにするため、住民に向けての妨害放送を始めたもようです。
韓国軍のスピーカーを使った大音量放送は、出力を最大にすると夜は24キロ、昼間は10キロ先まで音が届くとされています。
韓国の政府関係者が8日、明らかにしたところによりますと、北韓軍は、韓国からの宣伝放送を北韓住民に聞こえないようにするため、休戦ラインの北韓側から北韓内部に向けて大型スピーカーを設置し、一種の妨害放送を始めたもようです。放送の内容については明らかになっていませんが、韓国側に向けた放送ではないとしています。
一方、北韓の国内向け放送の「平壌(ピョンヤン)放送」は8日、「韓国は、去年8月の南北合意を尊重し対話ムードを害する行為を行ってはならない」と主張しましたが、韓国軍が再開した北韓向けの宣伝放送については触れませんでした。
また北韓は、人民武力部と総参謀部の命令で休戦ライン付近に展開する4つの軍団の20旅団が警戒態勢に入ったもようです。
これについて北韓軍消息筋は、「今後の韓国の出方次第では全軍が準戦時体制に突入する可能性もある」と話しています。