アメリカ陸軍の研究所が炭疽菌のサンプルを誤って韓国駐留アメリカ軍の研究施設に送っていた問題に対する調べで研究所の管理・監督体制の怠慢が明らかになり、アメリカ国防総省は関係者12人に対して懲戒処分を行う方針です。
炭疽菌は、炭疽病を引き起こす猛毒性を持ち、生物兵器として用いられる代表的なものです。
アメリカの国防総省の調べによりますと、最高責任者はアメリカ陸軍ダグウェイ研究所で2009年から11年まで所長を務めたウィリアム・キング准将で、安全管理で数回にわたって警告を受けたにも関わらず、必要な措置を取らなかったということです。
また、ウィリアム・キング准将は事故が発生した後も責任を回避し、問題の深刻さを意図的に縮小しようとしたということで、准将のほかに11人の将校や研究所の技術専門家らも管理や配送過程で注意事項を守らなかったということです。
アメリカの国防総省は、ことし6月、ダグウェイ研究所が生きた炭疽菌のサンプルを手違いでアメリカの50の州と世界9か国の194カ所に配送したことが発覚してから特別調査を行ってきました。