中国の王毅外相は5日、北韓が国際機関に事実上の長距離弾道ミサイルの発射を通告したことを受けて、さらなる緊張を引き起こすようなことを中国は望んでいないと北韓側に伝えたことを明らかにしました。
これは、王毅外相が5日、香港に拠点を置くフェニックステレビとのインタビューで述べたものです。
このなかで、王毅外相は、2日から3日間、北韓を訪れていた、北韓の核問題をめぐる6か国協議の中国首席代表を務める武大偉韓半島問題特別代表を通じて、さらなる緊張を引き起こすようなことを中国は望んでいないということを、北韓側に伝えたと述べました。
王毅外相はまた、「北韓の核問題は深刻な状況だ」とし、中国は、北韓だけでなく、韓国、アメリカ、ロシアとも緊密な意思疎通を行っていく必要があるとの考えを示しました。
一方、中国の武大偉韓半島問題特別代表は4日、訪問先の平壌(ピョンヤン)から北京に戻りました。
中国メディアによりますと、武大偉特別代表は、「やるべきことは全てやった。言うべきことも全て言ったが、結果がどうなるかはわからない」と語り、北韓側に自制を求めたものの、明確な回答はなかったことを示唆したということです。
武大偉特別代表は2日からの滞在中、北韓のリ・スヨン外相や金桂寛(キムケグァン)第1外務次官らと会談し、核放棄を求める中国の立場を伝えたものとみられています。
北韓は、北韓の核問題の中国側責任者である武大偉特別代表が平壌に着いたその日、事実上の長距離ミサイルの発射を通告しています。