北韓の李永吉(リ・ヨンギル)軍総参謀長が今月はじめ、処刑されたことが10日までにわかりました。
北韓消息筋が明らかにしたところによりますと、北韓は今月、李永吉軍総参謀長を、権力乱用や分派を作った容疑で処刑したということです。
処刑の時期は明らかになっていませんが、今月2日と3日に行われた労働党中央委員会と朝鮮人民軍委員会の連合会議の前後とされています。
軍総参謀長は北韓軍の戦略を担う責任者で、補給や行政を担う人民武力部長、党の立場から軍を監視する総政治局長と並ぶ、軍の最高権力者とされています。
李永吉氏は1955年生まれで、2013年8月に現職となり、去年4月には党政治局員候補になるなど、金正恩(キム・ジョンウン)第一書記の厚い信頼を受けていたとされています。
ことし1月まで、金第1書記が参観した軍事訓練や人民武力部訪問に随行するなど、活動を続けていましたが、今月8日の事実上の長距離ミサイルである「光明星(コンミョンソン)4号」の打ち上げを祝う平壌市(ピョンヤンシ)軍民大会には姿を見せず、北韓の労働党の機関紙である労働新聞は、軍民大会への出席者を紹介するなかで、人民武力部長の次に読み上げる総参謀長として、李永吉氏の代わりにリ・ミョンス人民軍隊長を紹介しています。