衛星通信網の国際調整などを担うITU=国際電気通信連合が、関連情報を提供せず「衛星」を打ち上げたと主張する北韓に対し、警告の書簡を送ったことがわかりました。
ITUの報道官によりますと、書簡は15日にITU電波総局長の名義で送られ、「北韓が何の情報も提供しない現在の状況を大変憂慮し、驚きを禁じえない」とする内容となっているということです。
ITUは「北韓がITU規定をきちんと順守しないまま衛星を運用していると表明するのは、ITUの憲章に真っ向から背くものだ」と指摘しました。
衛星を打ち上げるためにはITUに対し、衛星間の衝突などを防ぐため、衛星の使用周波数や軌道などの情報を事前に知らせることが国際的な取り決めになっています。
ITUはまた、国際機構の規定をむやみに違反する北韓に関する情報を北韓への制裁を総括する国連の安全保障理事会にも提供したということです。
北韓は3日、ITUに対し衛星を打ち上げる計画を通告しましたが、関連情報を全く提供しないまま、7日、北韓が「衛星」と称する事実上の弾道ミサイルを発射しています。